皆さんお疲れ様です。
暑い夏を超えて段々涼しい季節が近づいて、働きやすい季節が来たと感じてきました。また、4月から入職、転職、異動した方は半年が過ぎ、業務も慣れてきた頃ではないでしょうか。
仕事が慣れると余裕ができ、周りが見え始めるようになります。そうすると、自分と周りを比較することがあります。
- あの人は私より何倍も速く仕事を終えている
- 自分の方が頑張っているのに、同じことしているあの人の方が上司の評価が高い
- なぜ、こんなに努力しているのに評価されないんだ
このような考えに陥り、劣等感になる方もいるのではないでしょうか。
今回は、なぜ人は劣等感に陥ってしまうのか。また、陥ってしまう原因と対策について述べていきます。
劣等感とバイアス
複数のバイアスが劣等感に繋がる
周りを見ていると、他の人が能力が高く見える、または全く仕事ができていないと感じることは多いのではないでしょうか。
周りがそのように見えてしまう一つの理由として『バイアス』(思い込み)が原因と考えられます。では、どのようなバイアスが作用しているのか。状況や環境等、多くの理由はありますが、今回は以下のシチュエーションを例に挙げていきます。
- ハロー効果
- チアリーダー効果
- ダニング=クルーガー効果
それぞれ、具体的に説明していきます。
①ハロー効果
皆さんの周りで機械にとても詳しい方や、法律の知識が豊富な方はいますか。心あたりがある方は、その人を思い出してみて下さい。その人が実施した仕事は、得意分野と全く違う内容であっても「あの人ならうまくこなしてしまうだろう」と思い込んでしまっていないでしょうか。
このように、一つの分野に長けていれば、他の分野も優れていると思わされてしまうことを『ハロー効果』と言います。
人間は完璧ではありません。得意なこともあれば、不得意なものは必ずあります。『あの人はなんでもこなしてしまうけど、自分はうまくいかない』
そんな思考に陥ってしまっている人は、この『ハロー効果』の影響を受けている可能性があります。完璧に見えて劣等感に感じてしまっている人がいれば、完璧の対象となる人をよく観察し、『意外な一面があるんだな』という部分を探すことも方法の一つです。
②チアリーダー効果
『あの集団にいる~さんは可愛いくてうらやましいな』『あのチームにいる~さんは仕事ができるんだろうな』
集団の中で気になった人が特に明確な理由がなく、自分自身の中で評価が高まってしまうことがないでしょうか。
ある研究で、女性が一人でいるよりも集団の中にいる方が美しく見えるという結果が出ています。これを『チアリーダー効果』と言います。
何か大きな結果を出した訳でなく、集団に所属してるだけでその人に対する評価が理由なく上がり、自分自身への劣等感に繋がることがあります。
それも自分が作り出した思い込みの要素が強くあります。集団にいるその人を見るのではなく、一旦俯瞰的に個人を観察し、改めてどのような人なのか見直すことで、劣等感から脱却できる可能性があります。ぜひ試してください。
③ダニング=クルーガー効果
- 『あの人はこの部分で抜けが多い』
- 『どうしてあの手順で行わなかったの』
- 『私の方が、あの人よりうまく対応できた』
このように自分はできると過大評価し、周りを批判している人がいます。しかし、自分を過大評価する傾向がある人ほど、知識が乏しいことが多いと言われています。
知識の高い人は、同じ知識を周りも持っていると考えてしまい、自分自身を過小評価する傾向があると考えられています。
この考えを『ダニング=クルーガー効果』と呼ばれています。
高い知識を持っている人が、自己評価が低い状況でいると、自信を持てず行動に移せない可能性が出てきます。そうなってしまえば、その人にとって大きな機会損失です。
自信がない人程『ダニング=クルーガー効果』に陥ってしまっている可能性があるため、どんな心境でも、何事にもすぐに行動することをおすすめします。
バイアスとうまく付き合って劣等感を克服しよう
今回は3つのバイアスを元に、劣等感について説明していきました。人間は思い込みや勘違いによって劣等感に繋がっている可能性があります。
3つのバイアスを参考に、自身の考え方や行動を見直し、その思考が劣等感に繋がっていないか確認作業をしてみてください。
仕事に対する劣等感を減らし、モチベーションが上がるきっかけになってもらいたいです。
おわり。