皆さんお仕事お疲れ様です。新卒の方が仕事に慣れ、徐々に自立できるような指導に切り替えていく時期になってきました。
この時期、指導を担っているリーダー又は近い役割の方は、どのような指導をすればよいか悩む時期になってくる頃ではないでしょうか。
今回はリーダー又はそれに近い役割の人に向けた、本来のリーダーの役割について述べていきます。
トップ5%リーダーの習慣
今回は書籍『AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣』を参考に、私の考察も含めて述べていきます。
前回、同じ著者が出した書籍を記事にさせてもらいました。著者の経歴はこの記事内で紹介しています。興味のある方は、こちらを参考にしてください。
この記事で紹介した書籍は、主に会社で働く社員の内、優秀な上位5%社員の特徴について書かれています。
今回は『会社内の社員の内、優秀な上位5%リーダーの特徴』をまとめた内容になっています。
上位5%リーダーの習慣について
この著書では、27社の一般的な管理職とトップ5%の成績を残す管理職、計3556名を対象に1400時間以上の行動履歴を調査しました。
この調査の結果、上位5%リーダーの対象になる方は、次のような習慣があることがわかりました。
- 歩きが遅い
- 話しが短い
- メンバーにかなわないと思っている
- 思い切った決断をしない
- 「感情」を共有する
それぞれの習慣について、具体的に説明します。
トップ5%リーダーの習慣 ①歩きが遅い
調査結果が出た後、対象者であったリーダーへゆっくり歩く理由を質問したが、それに対する返答は『特に意識して行っていない』という結果でした。
しかし、質問をしていくと『歩きが遅い』理由が浮かびあがりました。
- 会議を時間通りに終わるよう意識している
- メンバーが質問しやすい雰囲気を作っている
会議を時間通り終わるよう意識している
上位5%リーダーは、時間に余裕が持てる行動を目指しています。その方法の1つとして会議を時間通り終わるよう心掛けています。
ただし、会議を早く終わらせるだけでなく、時間を短縮しつつ、会議の質を向上しようとします。
会議の質向上の方法として
- 何かを決定する会議は、参加人数を絞る
- 会議冒頭で、会議参加者の参加理由と役割について伝える。
以上を実施することで、会議内容を明確にし、話す方向性を参加者に理解してもらいます。また、無駄な時間を減らし、会議の質を上げています。
メンバーが質問しやすい雰囲気を作っている
移動する際、上位5%リーダーはオフィスや廊下はゆっくり歩くようにしています。速足で歩いて、イライラした表情で歩いていては、周りは話しかけにくいです。
上位5%リーダーは、忙しい状況でも、メンバーから話しかけやすい雰囲気を作るような行動をしています。
トップ5%リーダーの習慣 ②話しが短い
人に何かを伝達する際『丁寧に内容を伝えればよい』と考える人がいます。しかし、上位5%リーダーは『相手の反応を見て、コンパクトに内容を伝える』ことを意識します。
- メッセージをコンパクトにし、重要なキーワードを選別して伝える
- 自分が話した後、相手の反応を確認する
- 自分より、相手が話す時間が長い
一般的なリーダーは相手の話しより、自分の話しが長くなる傾向があります。上位5% リーダーは、伝える内容をコンパクトに話す傾向があります。
また、相手の反応を確認しながら、返答しやすい質問を投げかけ、話しやすい雰囲気作りをしています。相手が話す状況を作ることで、自発的に物事を考える時間を設けています。
以上の理由により、相手が話す時間が長くなる状況が出来上がるのです。
トップ5%リーダーの習慣 ③メンバーにかなわないと思っている
リーダーの役割は『チームで目標を達成する方法を見つけ出す』が重要です。そのためリーダーは『自走する組織』を目指します。
自走する組織を作り上げる為、上位5%リーダーはチームのメンバーに対し、あることを意識しながら関わっています。
- 自らの業務遂行能力を高めることを諦めている
- チームの能力を高めるため、チーム全体の調整をしている
- メンバーの才能を見つけ出し、チーム内で際立たせる
リーダーの中には『自分で仕事を終わらせてしまったほうがよい』と考え、自ら仕事をこなしてしまう人がいます。しかし、上位5%リーダーは、自ら動かずチームを調整し、チームで仕事を実施するように取り組んでいます。
また、メンバーの才能を見つけ、適材適所に仕事を割り振ることで、チーム内で才能を際立たせます。
リーダーは個人が得意な業務を適切に任せれば、自身より良い成果を残す【かなわない】と考えています。
この著書では、このチームと上位5%リーダーの関係を『共感・共創の関係』と表現しています。
トップ5%リーダーの習慣 ④思い切った決断をしない
一般的なリーダーとトップ5%リーダーを比べると、決断方法が異なる部分がいくつかあります。主に以下のような決断をすることが特徴的です。
- 意思決定スピードが速い
- トレードオフを率先している
- 失敗効率を下げる
意思決定スピードが速い
行動履歴の調査を行う中で、何かを決めなければならない出来事があった際、一般的なリーダーよりトップ5%リーダーは決定する時間が短いという結果がでました。素早く判断することで、時間に余裕が生まれ、現場の負担が下がると考えているためです。
トレードオフを率先している
トレードオフとは『やることを決めたらやめることも決める』という意味です。無駄が業務を減らすことで、現場への負担を減らし、新しい業務の質を上げることを目指す必要があるからです。
失敗効率を下げる
トップ5%リーダーは『一か八かの決断はしない』と言われています。著者は対象になるリーダーへヒアリングを行い、どのような考えで決断をしているか質問しました。結果『成功確率を上げるのではく失敗確率を下げようとしている』ことがわかりました。
過去の失敗を把握し、同じ失敗を繰り返さない決断を続けていくことで成功につながると考えています。
以上のことから、トップ5%リーダーは思い切った決断はせず、安全な道筋を検討し続けることで、成功へ繋げようとしています。
トップ5%リーダーの習慣 ⑤感情を共有する
特徴②にありましたが、トップ5%リーダーは相手に話しをしてもらうようなコミュニケーションを行います。その際、相手の感情も聞き取り、どのように解決していくか一緒に考えるようにしています。継続的に行うことで、メンバー自身が考え、自発的に行動できるような組織を作る目的があるためです。
優秀なリーダーはメンバーを動かす
以上トップ5%リーダーの習慣です。いくつかの項目に分けて説明しましたが、共通していることは『自分で行動せず、メンバーが動きやすい環境作りをしている』ということです。環境を作ることで、メンバーは自分で考え行動に移せる優秀な人材へ成長します。
もし自分がリーダーで、メンバーで行う仕事を自分で行ってしまっている人がいれば、この内容を参考にしてもらえたらうれしいです。
優秀な人材を成長させるきっかけをたくさん作ってみてください。
おわり。